羨望の狂気・穢される美人〜木下ちゃん〜
細く高い漆黒のハイヒールが、彼女の足元に静かに咲いていた。つい先日まではスニーカーで街を駆けていたはずのその足が、今は数センチ高い場所で新しい景色を捉えようとしている。
「似合うかな」
そんな不安げな目線が、ふと鏡に向けられるたび、どこか胸を打たれる。彼女は気づいていない。ピンヒールの出立ちの彼女は凛とした線が浮かび上がり‥とても美しかった。

ワンピースは、深いネイビーに控えめなレースがあしらわれたもの。肩の線にそってしなやかに流れ、体の輪郭にそっと寄り添う。生地の質感とシルエットが、彼女の魅力をいっそう引き立てていた。
声高に何かを主張するのではなく、ただそこに佇むだけで目を引く人がいる。今日の彼女は、まさにそうだった。

彼女は静かに腰を下ろす。
空気が少し揺れる。
足元には艶を帯びた黒のハイヒール。

細くしなやかな脚がゆるやかに交差して重なる。その所作は優雅で美しく、静かな存在感があった。

彼女は明らかに美人だった。整った顔立ちに、透けるような肌。けれど、どこか自信がなさそうに見える。
その様が、むしろ彼女の純粋さと控えめな気質を際立たせ、その存在を一層特別なものにしていた。
本人はおそらく、自分がどう見られているかに鈍感だ。あるいは、無意識にそれを否定しているのかもしれない。けれど彼女の美しさは隠しようがなかった。
だからこそ、こんな目に遭ってしまう。・・

美人で優しい女ほど嫉妬の対象にされやすい。
彼女の謙虚さは裏目に出て、友人から不条理なかわいがりを受ける羽目になる。
友人とて、憎くて彼女をいたぶっているのではない。美しさを彼女自身が自覚していないことがどうしようもなくもどかしいのだ。

この滑らかに透き通った脚も‥
触りたくなるほどのくびれと、丸みの見事なボディラインも‥
誰もが憧れて欲しがるものなのに、彼女は当たり前に持ち、それでいて自信がないだなんて。

なんて贅沢な。
羨望の眼差しはいつしか嫉妬に変わり、手に入らないものならめちゃくちゃにしてしまいたいと‥狂気が芽生える。
彼女を捕えるのは簡単だった。穏やかで争いを好まない彼女は、抵抗も出来ぬまま、されるがままになぶられる。

服を乱され、乳房を曝け出された時にはさすがの彼女も必死の抵抗を見せた。だが顔を赤らめ、息を荒げて身を捩るその姿は、意図せず艶かしさで溢れていた。

懸命な抵抗も、欲情を煽り高める結果に終わり、拘束はさらに強固になる。
両の手に嵌められた手枷で身動きはとれず、目を涙で潤ませる彼女はたまらなく美しかった。

彼女から溢れ出る匂い立つほどの色香が、部屋を甘く満たす。その空気を存分に吸い込みながらジワジワと彼女を追い込む。
しっとりと汗ばんだその肌は、どこを触っても手に吸い付くように柔らかく瑞々しい。

逃げ惑う彼女の呼吸が荒くなる。髪は乱れ、汗が首筋から胸元へとつたう。いつもの理知的な彼女からはとても想像できない乱れた姿に、ゾクゾクするほどの優越感を覚える。
勝った――そう思った時だった。
恥辱に潤んでいるはずのその目の奥に、期待の色が光っているのを見た。
・・・彼女はとんでもない女だ。

心がざわついた。
責めてるはずなのに焦燥感に駆られる。もう余裕などない。彼女の脚を強引にこじ開け、下着をずり下げる。
つぷっ‥!グチュっ‥!抵抗する彼女を無視して突き立てる。
視線が交差したその一瞬。彼女の目が、確かに微かに笑った。

喜ばせてなるものか、簡単にはイかせない。緩急つけたピストンを繰り出しながら、命じるように彼女に告げる。「ダメ。まだイっちゃダメ。」
彼女の声が喜びの喘ぎに変わるたび、「我慢しなさい、まだダメ。」
そう言いながらもピストンは激しさを増す。
グチュグチュと水音が響き、彼女の身体がビクッビクッ!!と何度も跳ね上がる。

屈服させるように身体を反転させ、腰を高く持ち上げ責め立てる。支配するような背後からの攻めは、彼女の最後の理性をぶち壊す。
グチュッグチュッ!!ドチュッ‼グリグリッ!!
彼女は顔を枕に押し付け、反るほどに腰を突き上げ、汗まみれの身体で歓喜の絶叫を歌う。
「イクッっ!!ダメッッ!!あぁぁーーー!!!!」ビクンッ!!!

盛大な絶頂の後、彼女はそのまま動けずにいた。ハァ・・・ハァ・・・と肩で息をし、ポタポタと愛液を垂れこぼす。
穢され、あられもない姿を晒してもなお‥彼女には神々しいまでの美しさが漂っていた。
to be continued……
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